折り返し地点

日本人男子の平均寿命(約80歳)の半分はとっくに過ぎましたが、往路より復路の方がずっと上手く歩めるはず。

vendor lock-in になると、どうなるのでしょう?

ベンダ・ロックインはよろしく無いと言われていますが、Microsoft 社の Office 製品を例にベンダ・ロックインになると、どんなことになるか想像してみたいと思います。

Office製品は圧倒的なシェアになっており、会社によっては事実上社内の標準ツールとなっているケースもあると思います。標準ツールとなっているということは、Office 製品を社内のいたるところで使っているのではないでしょうか?

そうなると、Windowsのバージョンアップや、Officeのバージョンアップの度に、コストをかけて対応することになる。やっかいなことに、Office 製品には VBA というお手軽プログラミング環境が取り込まれている。これが更に状況を悪化させてしまうのではないでしょうか?

  • Windows のバージョンを上げるとなると、VBAで作成した既存の Office 関連VBAアプリが正常に動くかチェックする。もし動かなければ、Windowsバージョンアップのタイミングまでに、Office VBAアプリを改修する。
  • Office をバージョンアップするとなると、またまた Office 関連VBAアプリの動作チェックと、改修をする。
  • 社内のプログラムマニアがマクロ機能を使って、勝手アプリを量産していたりすると、この勝手アプリどうするの?ということになる。勝手アプリだけに、ドキュメントがあるわけでもなく、作った本人しかわからない。でも作った本人は、本来の業務があるから勝手アプリの保守・改修なんてやっている場合じゃない。

上記以外にも、日頃の業務文書が Office で書かれていたりすると、他システムと連携させる際に、また一苦労することになります。

新たに導入する業務改善システムが Office は最新版しか対応していないとすると、事実上の社内標準である Office はコストの関係から大概最新版で運用されていないことが多いと思われます。

この新規システムを全社員が利用するのであれば、Office のバージョンアップを早めて対応することもできるが、一部の社員しか使わないとなると、Office は簡単にはバージョンアップできないことになる。すると、新規システムに機能追加をするか、そもそも新規システムの導入を Office バージョンアップ後に延期する等の対応が必要になってしまうのではないでしょうか?

このようなことから、「ベンダ・ロックインはよろしく無い」といわれるのではないでしょうか?

Microsoft社は、こんな状態にするのが希望だったのでしょうか? ITによる業務革新が目的ではなかったのでしょうか?

2012/03/04, 23:48記事の内容を見直しました。